2008年日印文化交流
日印国交樹立60周年
今年は日印国交樹立60周年の年になります。
記念催事が日印両国で1月から12月にかけて開催されます。
日本国内での催事はインド政府が、日本側の友好団体等の協力のもと、
インドの文化を中心に一年間にわたって紹介します。

日印国交樹立60周年記念公式催事
「日印交流のはじまりと未来」
〜1276年の時を経て、インド僧 菩提僊那を継承する〜

8月11日〜13日に東大寺及び東大寺総合文化センター、霊山寺に於いて
奉納声楽&舞踊、写真展、パネルディスカッション等の多彩な催事が行われます。
東大寺中門にて奉納声楽&舞踊
日印交流の始まりとして知られる、奈良時代インド人僧による、インド僧菩提僊那が大仏の開眼式の導師となった故事、その史実から千年を超える時を経て、日印の国家催事の一つとして、5月29日東大寺中門で14名のオディッシー舞踊団が奉納舞踊を行いました。駐日インド大使アロック・プラサードご夫妻、大阪神戸総領事ヴィカース・スワループ氏、奈良県副知事杉田憲英様、東大寺教学執事橋村公栄様、インディアン・ソーシャル・ソサエティの方々他、大勢の関係者、東大寺を訪れた人々が参加。印度式開会式、燈明に点火した後、ダシャバラータ、そしてこの日の為に創作したというブッダのストーリーが奉納された。来たる8月11日、12日、第二弾の奉納声楽・舞踊が行われることとなりました。特に8月13日夜8時から、東大寺大仏殿 目の前でワシフディン・ダーガールによるドゥルパド声楽の奉納が、東日本大震災慰霊法要の後に行われます。

インド古典声楽ドゥルパド

歴史
 「ドゥルパッド」は、現存する最古の古典音楽の形式のひとつである。
元来、"Dhruva" (不動の星)、 "Pada" (詩)を語源とするドゥルパッドは、古くはヴェーダの詠唱に起源を持つと言われており、ムガル王朝(1526〜1857)の頃に宮廷音楽として時代と共に繁栄する。

インドの古典音楽に共通する特徴は、「スワラ」を用い、「ラーガ」を演奏することにある。「スワラ」とは、音階、旋法をつくるのに用いられる「サ レ ガ マ パ ダ ニ」という音名を持つ固有の音のことで、「ラーガ」とは、規則性を伴った旋法のことで、それぞれのラーガには季節や時間帯毎に沿った情感、個性がある。
ひとつひとつの音を大切に扱い、ラーガを忠実に表す姿勢から、また歴史的にもドゥルパッドは古典音楽の礎と捉えられている。

ドゥルパッドでは、主奏者はタンプーラという大きな通例4弦の撥弦楽器とパッカワージという両面太鼓の伴奏を伴う非常にシンプルな編成で演奏される。

演奏はタンプーラの響きの中、まず「アーラープ」というゆったりとした独唱のパートからはじまる。サンスクリットのマントラの音節を用い、ひとつのスワラから別のスワラ、ひとつの節から別のひと節が現れ、徐々にラーガの全貌が現れる。

アーラープの後は、「バンディッシュ」というパッカワージの伴奏を伴うパートに続く。このパートでは歌い手は短い詩を一定のリズムサイクルの中、旋律的、律動的に即興で紡いでゆく。

ワシフディン・ダーガル
 1969年デリーに生まれたワシフディン・ダーガルは、ダーガル家の第20代の後継者であり、インド国内をはじめ、ヨーロッパ、アメリカ、アジアにて公演を行っています。現在、ドゥルパド・ソサイエティの代表を務め、ダーガル・ブラザーズ記念財団を運営し、無形文化財であるドゥルパドの普及に努めています。2010年にインド政府より国民栄誉賞、文化勲章である称号パドマシュリーを授与されています。

タンブーラ(Tambura)
 4〜6弦の弦楽器で、インド古典音楽の伴奏には必ず使われます。楽曲の始まりから終わりまで、主音・福主音を常に鳴らし続けることにより、演奏者や聴衆に楽曲の基音を提示する。日本の雅楽での笙の機能に似ています。
パッカワージ(Pakhawaj)
 北インドに伝わる長胴型の両面太鼓です。高温面と低温面からなり、それぞれ、打つ場所により様々な音色を出す事ができます。最も良い音がでる古い楽器パッカワージは、決してボーカルと競争することがありません。

ホームページ
 ワシフディン・ダーガルさんの公式サイトは http://dagarvani.org



催事詳細


【拡大出来るPDFファイルはこちらよりダウンロードしてください。】
【チラシ表→こちら
【チラシ裏→こちら

入場無料
1) 8月11日〜12日・東大寺総合文化センター 金鐘会館小ホール
10:00〜17:00

写真展「仏陀の智慧の道」撮影ビノイ・ベール 特別展示松本榮一
監修:東方学院長 前田專學
2) 8月11日・東大寺総合文化センター 金鐘会館金鐘ホール
13:00〜14:30
松本榮一(写真家)講演とビデオ映画上映
14:40〜16:00

大谷紀美子(バラタナーティヤム)、ナリニ・トシュニワル(カタック)、小久保シュヴァ(バラタナーティヤム)
3) 8月11日・東大寺中門
ライトアッププロムナード・なら「ライトアップコンサート」
19:00〜20:10





日印国交樹立60周年記念事業
盧舎那仏へ奉納「インドの声楽と舞い」
(天平勝宝四年、インド僧菩提僊那 大仏開眼の故事にちなみ)
小久保シュヴァ(バラタナーティヤム)、ナリニ・トシュニワル(カタック)、大谷紀美子(バラタナーティヤム)、ワシフディン・ダーガル(ドゥルパッド)
4)8月12日・東大寺総合文化センター 金鐘会館金鐘ホール 講演会
13:00〜13:30
ご挨拶
ディーパ・G・ワドワ(インド大使館インド大使)
平林 博(公益財団法人日印協会 理事長)
13:30〜14:20
前田専學(東方学院長)「日印の交流」
14:20〜15:10
森本公誠(東大寺長老)「菩提僊那と東大寺」
15:10〜16:10







パネルディスカッション「日印交流の未来へ向けて」
パネラー:
サンジャイ・パンダ (インド大使館主席公使)
遠藤和巳(外務省南西アジア課地域調整官・日印国交樹立60周年担当)
東山光秀(霊山寺上院)
常盤勝範(壷阪寺住職)
司会進行:長谷川時夫(ミティラー美術館館長) 
5) 8月12日・霊山寺本堂(菩提僊那のお墓・霊山寺奉納)
19:00〜20:00


日印国交樹立60周年記念事業
(天平勝宝四年、インド僧菩提僊那 大仏開眼の故事にちなみ)
奉納音楽 ワシフディン・ダーガル(ドゥルパッド)
6) 8月13日・東大寺大仏殿 (東日本大震災慰霊法要の後)
20:00前後 (30分)
奉納音楽(ドゥルパッド音楽)
※プログラムは予告なく変更する場合もあります。
※大安寺:菩提僊那が住した寺、霊仙寺:菩提僊那の墓所がある寺、壷阪寺:大石像の数々を招来した寺、ヴィカース・スワループ:アカデミー賞8部門受賞「スラムドッグミリオネア」の原作者として知られる作家でもある。ミティラー美術館:今回の企画をインド大使館と共催するNPO法人日印交流を盛り上げる会事務局がある、インドフォークアートの美術館。



お問い合わせ


公演についての問い合わせは下記まで

NPO法人日印交流を盛り上げる会
(ミティラー美術館内)
新潟県十日町市大池
TEL:025-752-2396 / FAX:025-752-6076
Mail:info@mithila-museum.com




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