ミティラー美術館、および
NPO法人日印交流を盛り上げる会は 日印の文化交流に関して 様々な活動を展開しています。 |
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【2013平成アイヌ文化使節団】 |
アイヌの文化史上、たぶん初めての大人数による海外公演となるインド公演は、インドのアーティストはじめ外務省南西アジア課、日本大使館、コルカタ総領事館、ムンバイ総領事館、インド企業のご協力で無事終了することができました。ナマステに6年間継続して出演してくれた平取アイヌ文化保存会の協力は大変なものでした。 この事業の実現に国際交流基金、アイヌ文化振興・研究推進機構の協力は大きく、また新潟の内田エネルギー科学振興財団、インド大使館、エア インディア、ICCR、EZCC、現地オーガナイズとして協力したbanglanatak.com、ROCKSTAH Media、チャダファウンデーション、その他にも個人的に、インド在住日本人会、セライケラ・チョウのシャシャダルさん、写真家のビノイさん、オリッシーのパピハさん、O.P.レイさん、ユカ・ニガムさん、チャンドラニさんなど、本当に多くの方々が協力してくださいました。 最初のコルカタ公演では、プルリア・チョウの団長は、刀を国外に持ち出せなかったアイヌ舞踊団に2本の刀を寄付して下さり、踊り方を少し変え公演することができました。またムンバイ滞在中に訪問したインド先住民族のワルリーの村では、日本に17回来ているサダシさん、ゴルカナさんの協力で子どもたちとの交流が行われ、ジヴヤ・ソーマ・マーシェさんからアイヌ保存会に絵が寄贈されるなど、温かいもてなしを受けました。故萱野茂氏が「蘇るインドの伝統芸術展(1998年/たばこと塩の博物館)」でジヴヤさんともお会いし、ワルリー族が今でもワルリー語を話し、独自な文化を維持していることに感動された経緯から、ジヴヤさんらが展覧会場で制作した絵画を萱野繁二風谷アイヌ資料館に寄贈した交流の歴史もありました。ワルリーの村では、たくさんのココナッツが用意され、ナタで割ったばかりのココナッツウォーター(ジュース)は最高のものでした。出されたバナナも美味しく、「おいしい!」と皆に喜ばれました。 今回のアイヌ古式舞踊を見ていると、その文化の豊かさや素朴さ、自然との深いコミュニケーションから生まれた伝統を見せつけられました。インドの厳しい条件の中で活躍する芸能にも決して引けを取るものでなく、参加したインドの殆どの人が感激していました。それは舞台芸術として高度に発展した美とは異なる、生活の中から育まれてきたオリジナリティの豊かさ、人の心の根底に感じさせ、振るわせるものだからでしょう。 芸術さえも市場経済に投げ込まれている現状では、例えばカップヌードルを売るために値段の70%の宣伝費をかけなければならないような現状では、本当の味がないものによって社会が形作られていることを感じさせます。 その意味で現在クールジャパンと言われ、日本文化として様々なものが紹介されていることを考えると、日本という国の誇りある文化としてアイヌ文化をクールジャパンの主要な一つとして紹介すべきだと思いました。 フォークアートは、1枚の絵で多くの人を魅了するというよりは、その地域の民族(俗)画が長い間積み重ねてきた文化であり、できるだけその多様な世界を、数を通して紹介する必要があります。その意味で18名という今回のような人数によって、また70代、80代の方々が参加したことによって、仕草や年の持つ円やかで円熟した重さも加わりました。最近よく聞く日本の「かわいい」文化もアイヌの文化にあることが分かりました。「かわいい」という文化はどこまで遡れるものなのか、そのような新しい発見もありました。幸運にも天皇皇后両陛下もインドに来られた時期に重なりました。日印の文化交流の積み重ねと多くの方々の支えによって成功したものだと思います。有難うございました。 ミティラー美術館 館長 長谷川 時夫 |
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■11月30日ムンバイ公演(Mumbai Nov 30,2013) | |
昨年の暮れ招待された飯館村の人々はこの歌に涙した。 | |
■アイヌ文化使節団、ワルリー俗の村を訪れる ■ | |
■12月2日ニューデリー公演( New Delhi December 2, 2013) | |
エムシ リムセ | チャダが皆でパンジャビのソングで踊ろうと呼びかけた |
クリシュナとラーダー | 国境を越える唄人 |
インドwildfilmsindiaが掲載した動画 | |
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