2004年10月23日の新潟県中越大震災から早くも1年が過ぎました。多くの方々の応援の声・ボランティア等のご協力を得ながら自力で復旧作業を行ってきました。現在15%近くまで復旧し、昨年11月には仮展示場を作り写真展「慈悲の足跡」を開催する事ができました。美術館としての再開には、美術館本館の外壁を含む体育館の修復、通路や各部屋に残されている壁や窓の修復や作品の修復、豪雪による被害も重なり、修復等の課題が今もって山積みになっております。現在館長含む主に4名のスタッフで復旧作業を行っていますが、例年にない今季の豪雪で外の作業に追われ、現在は殆ど復旧作業に手が回らないのが現状です。この度、1日も早い美術館復興の為に、貴重なコレクションの一部を手放すことにしました。貴重なコレクションを手放すことになったことについては、館長の災害シリーズ第7回でも触れています。また、今後ミュージアムショップも内容を豊かにしてこうと考えています。


コレクションNo.GD7143

作品名:マツヤ
作者:ガンガー・デーヴィー
ジャンル:ミティラー画
サイズ:8×14(cm)
制作年:不詳
材質:紙
注:作者サイン無
申し込み番号:No.GD7143
価格:3,000,000円

■作品解説■
ガンガー・デーヴィーは、アジアのピカソとしての存在になっても良いのではと思います。100%といってもいいほどのラーマや神々への信仰心が自然な形で深かった人で、国の最高の賞を受賞すればするほど、祈りの時間が増えていきました。ミティラー画を育てた重要な一人。故インディラ・ガンジー首相の元インド文化遺産関係首相顧問であった、故ププル・ジャヤカル女史もインドの民俗芸術の現代のトップアーティストと考えていました。この絵は彼女の小品ですが、一つ一つの線に祈りのコスモロジーが漂っています。またこの作品は、ミティラー美術館が最初に作ったTシャツのデザインにも使われ、多くの人たちに愛された絵でもあります。



コレクションNo.GD6153

作品名:ハヌマーン
作者:ガンガー・デーヴィー
ジャンル:ミティラー画
サイズ:15.7×9(cm)
制作年:不詳
材質:紙
注:作者サイン無
申し込み番号:No.GD6153
価格:2,500,000円


■作品解説■
ガンガー・デーヴィーは、描いていていき詰まると、神に祈りました。すると、自然に手が動いていくと語っています。その神はラーマ王子であったりします。その行状記のラーマーヤナ物語をよく唱えていました。ラーマを助けた猿のハヌマーンを描いたこの絵は、ミティラー画の伝統的な絵ですが、やはり、ガンガー・デーヴィーしか描けない作品となっています。1999年に十日町雪祭り協賛事業とミティラー美術館の平成10年度国際交流基金地域交流振興賞受賞記念をかけて十日町市で特別展を行いました。その時、十日町本町を盛り上げようと十日町で初めてストリートミュージアムを同時開催しました。そのストリートミュージアムでこの貴重な作品を2丁目の高橋床屋店で公開した時、小さな床屋さんの壁に飾られ、訪れる人々に大きな印象を与えました。


コレクションNo.SD2391

作品名:クリシュナとラーダー
作者:シーター・デーヴィー
ジャンル:ミティラー画
サイズ:122.7×61.7(cm)
制作年:1982
材質:コルクボード
申し込み番号:No.SD2391
価格:1,500,000円

■作品解説■
シーター・デーヴィーは、最もミティラー画らしい絵を描く人です。今はもう描く事が出来なくなったと聞いています。故インディラ・ガンジー首相が、官邸にも彼女の絵を飾っていました。特に、クリシュナとラーダーの絵が彼女の傑作です。彼女の人柄やミティラーの婦人の芯の強さと優しさ、忍耐強さが現れている絵です。この絵は、コルカタ(カルカッタ)で手に入れたチップボードを現地に運び、描いてもらった作品です。紙に描いた作品とは違い、壁画の感触があり、心を和ませてくれます。


コレクションNo.ND3121

作品名:灰皿
作者:ニルマニ・デーヴィー
ジャンル:テラコッタ
サイズ:9.8×17×3.7(cm)
制作年:1998
材質:土
申し込み番号:No.ND3121
価格:650,000円

■作品解説■
インパールの女性陶工、ニルマニ・デーヴィーは、インドの5人の民俗アーティストの展覧会がニューデリーの国立手工芸博物館で紹介された時、そのアーティスト達の一人として偉才を放っていました。この作品はインパールから持って来た黒い土で日本で作られました。納豆という名の木の葉っぱで大豆を包む、納豆を食べるメイテイ族の出である彼女は、日本の弥生文化を思わせる作品も残しています。この作品は、彼女の造形の力が自然な形で現れた作品。ミティラー美術館の常設の作品の一つとして2Fの展示ケースに長い間飾られたものです。2004年の新潟県中越大震災でも無事だった作品です。


コレクションNo.ND435L

作品名:壷(大)
作者:ニルマニ・デーヴィー
ジャンル:テラコッタ
サイズ:22.5×32×32.5(cm)
制作年:1998
材質:土
申し込み番号:No.ND435L
価格:700,000円

■作品解説■
ニルマニ・デーヴィーの住む村は、インパールから車で2時間位の所。その村では、女性たちだけが陶器を作ります。彼女を有名にしたのは、米わらを使って野焼きする時に、焼煙が作る偶然の文様を作品に生かした事です。黒い色だけではなく、銀色になる事があります。日本に1998年に来日した時、埼玉県立近代美術館、たばこと塩の博物館等で公開制作した後、ミティラー美術館でいくつもの壷を制作しました。その中から、選んだものを美術館の月見亭の床の間に置きました。訪れた多くの人が感動した作品です。


コレクションNo.ND435S

作品名:壷(小)
作者:ニルマニ・デーヴィー
ジャンル:テラコッタ
サイズ:17.5×16.7×18.6(cm)
制作年:1998
材質:土
申し込み番号:No.ND435S
価格:350,000円

■作品解説■
この小品の粘土は、瀬戸から取り寄せたテラコッタ用の粘土で、現地の黒い色はしていませんが、彼女はその粘土を使っていくつもの作品を日本に残しました。このような色合いの作品は、インドにはなく日本に来た時にうまれたものです。大きな壷も手で叩きながら作る、日本で昔あった手法と同じです。日本の茶室に置いても合うようなこの作品も、日本人と共通の文化圏の人の作品だからでしょう。




お申し込み方法&お届けについて

■お申し込み方法
お申し込みフォームにご記入の上、お申し込み下さい。お申し込み後、自動的に確認メールが返送されます。確認メールが届かない場合は、再度お申し込みをお願いいたします。ご記入された方法により、3日以内に美術館よりメールまたはお電話をさせていただきます。

■お支払いについて
復興支援を目的とするこの度の作品のお支払いは、基本的に銀行送金一括を希望しておりますが、分割も可能ですのでご相談下さい。

■お届け
ご入金を確認後、基本的には宅配便にてお送りさせていただきます。

■その他注意点等
お申し込みが複数の方々に重なった場合、大変申し訳ありませんが、お申し込みの早い方を優先させていただきます。

■お問い合わせ先
ミティラー美術館
〒948-0018 新潟県十日町市大池
TEL:025-752-2396 / FAX:025-752-6076
mail:info@mithila-museum.com




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