2008年日印文化交流
日印国交樹立60周年
今年は日印国交樹立60周年の年になります。
記念催事が日印両国で1月から12月にかけて開催されます。
日本国内での催事はインド政府が、日本側の友好団体等の協力のもと、
インドの文化を中心に一年間にわたって紹介します。
日印国交樹立60周年記念事業@インド
観世流二十六世宗家・観世清和さん率いる皆さんによる公演が、
ニューデリー8月24日、バンガロール8月27日に開催されました。



インドでの観世流能公演
昨年、新潟県十日町市の懐メロ愛好会(フルバンド)とチャダさんとの交流がきっかけとなり、インドで初めての本格的演歌3公演が実現しました。東日本大震災後でもあり、募金活動が難しい中、現地の日本大使館から来年の60周年事業への協力を熱望され、盛り上げる会としてはインドでの事業を計画しました。日印両国間で精神的な核となる事業としてインドでの観世流能公演、日本での東大寺、それぞれに観世清和家元26世、ワシフディン・ダーガルドゥルパッド20代を考え、交流年の文化的目玉事業として、この8月実現しました。観世流能公演は総勢22名、8月24日FIICI(デリー)27日州知事公邸グラスハウス(バンガロール)、FICCIは650名、グラスハウスは915名で大成功しました。日本人なら一度は東大寺を訪れたらいいと思いますが、同様にこのような能やドゥルパッドは一度は見たり聞いたりしてもらいたいものです。そのようなことが実現できれば、優れた伝統は継続され、発展していきます。

■ 観世流能公演 ■


●インド ニューデリー、観世流能公演
2012年8月24日(金)ニューデリー FICCホール(インド商工会議所講堂)
開場:18:30 開演:19:00
●インド バンガロール 観世流能公演
2012年8月27日(月)バンガロール 州知事公邸グリーンハウス
            開場:18:00 開演:18:30

主催:NPO法人日印交流を盛り上げる会 日本大使館バンガロール出張所(バンガロール)
共催:チャダファンデーション(ニューデリー)
助成:独立行政法人国際交流基金
後援:在インド日本大使館 エアーインディア、内田コロナ科学振興財団、
相國寺管長 有馬頼底 FICC(インド商工会議所)
協力:Seinan Co.,LTD、アバロンコートヤード




■演目、演者 ■


演目1  仕舞(しまい)/ 屋島 玉之段 船弁慶
屋 島  シテ  野村 昌司
玉之段  シテ 観世 芳伸(24日 インド ニューデリー公演)
船弁慶  シテ  上田 公威

地謡   清水 義也
     佐川 勝貴
      上田 顕崇
    寺井 千景

◆演目2  能 / 羽衣 和合之舞 (はごろも わごうのまい)
シテ   観世 清和 (24日 インド ニューデリー公演)
シテ   観世 芳伸 (27日 インド バンガロール公演)
ワキ   村瀬 慧 

笛   熊本俊太郎 
小鼓   古賀 裕己 
大鼓   佃 良勝  
太鼓   桜井 均 

後見   武田 宗和 
    角 幸二郎 

地謡    観世 芳伸   (24日 インド ニューデリー公演)
上田 公威 
野村 昌司 
清水 義也 
木月 宣行 
佐川 勝貴 
上田 顕崇 (27日 インド バンガロール公演)

◆演目3 舞囃子(まいばやし) / 土蜘蛛( つちぐも)
シテ   武田 宗和 
頼光   清水 義也

笛   熊本俊太郎 
小鼓  古賀 裕己 
大鼓  佃 良勝

地謡 上田 公威
野村 昌司
角 幸二郎 
木月 宣行



■ 観世流の歴史について ■


観世流の原型となったのは、南北朝時代に大和(奈良県)で活動していた猿楽芸能の一座・結崎座で、その結崎座に所属し、大夫(座の代表する役者)を勤めていた観阿弥清次が観世流の初代です。観阿弥は、息子の世阿弥とともに京都に進出し時の室町幕府三代将軍足利義満に認められ、その庇護のもと各地に勢力を伸ばします。都の貴族文化を吸収した観世座の能は、観阿弥、世阿弥父子の手によって芸能としてより洗練され、深みを増しました。観阿弥の後を継ぎ、二世観世大夫となった世阿弥は、夢幻能という独創的なスタイルを確立したほか、「風姿花伝」などの画期的な芸能論を著すなど、傑出した才能を発揮しました。能を深遠な人間論と哲学に貫かれた芸術に高めた世阿弥は、芸術史上の巨人として、今では国内のみならず世界からも注目され、仰ぎ見られる存在となっています。世阿弥の息子・元雅が若くして亡くなりましたので、観世座の大夫は甥の音阿弥が継承し、以後代々の大夫が時の権力者の保護を得ながら観世の能を後世に伝えました。江戸時代に入りますと、徳川幕府が能を式楽(幕府の儀式で奏される音楽・芸能)に定め、また様々な流派の中でも特に観世流に庇護を加えたことによって、観世流は観世父子以来の全盛時代を迎えることとなります。この間に、いわゆる家元制度が確立し、また能の演技そのものも、公的な行事の場で演じられるに相応しい荘重なものとなり、現代演じられている能のスタイルがほぼ出来上がったと考えられています。明治維新によって江戸幕府が倒れ、幕府から俸禄を得ていた観世流は苦境に立たされることとなります。しかし、家元等の努力によって次第に復調し、二十四世家元・観世左近元滋の時代には、すべての上演曲目の整理を行い「観世流大成版」謡本を刊行致しました。昭和に至り、うち続く世界大戦が国民の文化生活を根底から破壊します。更に戦後の統制政策によって、日本の伝統文化が排撃されようとする中、観世流も再び苦難の時代を迎えますが、二十五世観世左近元正をはじめとする能楽師はねばりづよく能の伝承の保持と後継者の育成に努めます。そして二十六世観世清和が伝統芸能の世界を牽引する平成の現在、観世流は能楽師約900人を擁する最大の流派となり、能はふたたび新たな黄金時代を迎えようとしています。(観世能楽堂 オフィシャルHPより)




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NPO法人日印交流を盛り上げる会
(ミティラー美術館内)
新潟県十日町市大池
TEL:025-752-2396 / FAX:025-752-6076
Mail:info@mithila-museum.com




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