■パンディット・シヴクマール・シャルマ(サントゥール)
シヴ・クマール・シャルマは、1938年インド北部カシミール州ジャンムーに生まれ、著名な音楽家だった父ウマシャドット・シャルマのもとで、幼少より声楽とタブラの英才教育を受けた。
ほどなくサントゥールを学び初めたシャルマは、長い歴史を持ちながら当時はもっぱら歌の伴奏用であったこの楽器の、新たな可能性に着眼した。すなわち彼は、サントゥールの音域を3オクターブまで増やし、フレットの数を増やすなどの改良を加えることによって、楽器自体の表現力を飛躍的に拡大し独自に編み出した新奏法をふんだんに取り入れることによって民族楽器としてのサントゥールを古典楽器の代表にまで高めたのである。しかも古典の世界に留まることなく、絶え間ない研鑽によって清新な息吹を吹き込んだ彼特有の華麗なスタイルは、世界中で絶賛され、今、最高の人気を誇る所以である。
○1955年にボンベイでデビューして以来、インドはもとより、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなど世界各地に招かれて演奏を重ねる。
○1968年には、アルバム「CALL OF THE VALLEY」でインド・グラモフォンのプラチナ・ディスクを受賞。世界中にその名が広く知られる所となる。
○その他、サンギート・ナタック・アカデミー賞をはじめ、国際的な数々の賞を受賞。
○また、映画「リトル・ブッダ」(1993年イギリス/フランス映画・ベルナルド・ベルトリッチ監督)の中で、1シーンに挿入曲として氏のサントゥールが流れ、その優美な曲調が作品に美しい効果を添えている。
世界各地でのホールを揺るがさんばかりの反響を呼んだ数々のコンサートは伝説的でさえあり、まさに天才の名に恥じることのない名演奏家である。
2001年1月、インド大統領より、「パデゥマ・ビブシャン=国民栄誉賞」を授与される。
■ラフル・シャルマ(サントゥール)
12才の頃から、父シヴ・クマール・シャルマの下でサントゥールを学びはじめ、24才でデビュー公演を果たした。父から受け継いだその豊かな才能によってわずか2年も経たないうちにラフルはインドの若い世代のミュージシャンを代表する存在にまでなり、現在はインド国内に留まらず国際的な音楽家として幅広く活躍している。
父シャルマの精神を受け継いで、古典のスタイルの革新と、様々な実験的奏法へのあくなき好奇心に溢れており、映画音楽の監修や、サントゥールを取り入れた現代音楽の作曲活動においてもリチャード・クレイダーマンと共演のCDを製作するなど、大きな成功を収めている。
■ヨゲーシュ・サムシ(タブラ)
<<現在英文のみのプロフィールとなっております>>
Yogesh Samsi is one of those rare tabla players whose reputation has been built on his consummate artistry in both fields of accompaniment and solo playing. The son of the renowned vocalist Pandit Dinkar Kaikini, Yogesh Samsi was initiated into tabla by his father at the tender age of four, and later received guidance under Pandit H.Taranath Rao. However it was under the gifted tutelage of the legendary Ustad Alla Rakha that Yogesh received intense training for twenty three years and, matured into a fine young tabla player.
Yogesh has accompanied almost all the top ranking instrumentalists and vocalists and dancers of India, including Ustad Vilayat Khan, Pt Dinkar Kaikini, Pt Bhimsen Joshi, Pt Shivkumar Sharma, Pt Hariprasad Chaurasia, Ustad Amjad Ali Khan and Pt Birju Maharaj. Apart from accompaniment Yogesh has performed numerous memorable solo performances in India and abroad. He has also had the privilege of accompanying his teacher Ustad Alla Rakha and his son the great maestro Ustad Zakir Hussain in their solo performances.
Besides performing Yogesh has a sound scholastic approach to the subject and has taken several successful workshops in world music centres in India, U.S.A, U.K, South Africa and Japan. He is also a highly respected teacher, creating a syllabus for learning tabla designed specifically for teachers in the West, an initiative which is sure to have great benefits for the advancement of tabla worldwide. Yogesh has also worked on an instructional CD-Rom about tabla which is now available for students.
With the growing influences of modern and fusion music, Yogesh Samsi strives to keep up his revered Guru's word of preserving the tradition in the presentation of tabla solo.
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