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スタッフ便り
・・・・最近のあれこれ・・・・
by T.S


  「一年巡って、春」

 2月後半に入り大池も春のような暖かさが出てきた。雪は以前として多くあり、雪の冷たさが残っている。昼は暖かさで屋根の雪が溶け、晴れていても雨が降っているのではないかと思うぐらい水滴の落ちる音がしている。
 しかし、3月に入ると寒さが戻ってきたのか、雪が降ることがまた多くなってきた。晴れたら春で、曇りだったりすると冬のようなかんじである。寒い時は朝、起きてシャワーを浴びようとすると蛇口が凍って捻ることもできなくなってしまうほどである。校庭は本来美術館の所から一段低くなっていて、階段を下りていくようになっているのだが、今は雪で階段は覆われシルバーのお気に入りの雪山になっている。校庭の脇の道は校庭に積もった雪で雪壁ができている。ゆうに人よりも高くなっている。大池も冬の間は姿を隠してしまう。水は凍ってその上に雪が積もっていて雪原になっているのである。その上に乗って歩いても大丈夫なような感じである。冬に初めて来た人はそこに池があるという事には気付かないだろう。
 冬の間はなかなか来館者がこない。美術館の玄関前は雪が高く積もり、一見してどこに入り口があるか分からないかもしれないほどである。その積もっている雪の所から入り口までの所だけスコップで掘って1本の細い道をつくってある。冬期の美術館は夏の時期とは全く違う世界になっている。美術館に来る道の周りが雪に覆われ美術館の標識も深く埋もれている。私が初めてミティラー美術館に来たのはちょうど去年3月はじめである。「たばこと塩の博物館」での企画展の撤収を手伝うと共に、そのまま車に乗せてもらい、1週間ほど来たのである。その時からもう1年になる。周りを見渡すと所々に蕗の薹が生えてきている。ここには東京ではあまり感じられなかった四季がしっかりとある。東京ではもう桜が咲いているのだろうか?




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