2008年日印文化交流
2007年日印交流年 "The Festival of India(インド祭)"の
成功を受けて、インド大使館を中心に日本全国で展開する
日印文化交流事業'08日印文化交流のWebページです。 
日印交流年2007
The Festival of India 2007
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◆12月〜2月のイベント◆
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India-Japan Cultural Exchange 2008('08日印文化交流)の12月のイベントとして、新潟市内にある知足美術館に於いてインドのインドのフォークアートをご紹介しました。ワルリー画のアーティストによる公開制作、講演会や音楽ライブ、ワークショップなどの催しも行われました。



展覧会日程

warli_tree■会期:2008年12月13日(土)〜2009年2月26日(木)
■会場:知足美術館
    
(新潟市中央区新光町10番地2 技術センタービル別棟2F)
      (TEL:025-281-2001 / FAX:025-281-2711)
■時間:10:00-17:00 (最終日は16:00まで)
■休館日:日曜日・祝日および12/27〜1/4
■入場料:大人300円 

関口美術館アクセスマップ■会場までのアクセス:
○タクシーでお越しの場合、新潟駅より15分。
○バスでお越しの場合、新潟駅南口より中央循環線(県庁経由)20分「県庁」下車




会場の模様


展覧会会場の模様です。知足美術館のあるビルのエントランスに入ると、等身大のハリボテのお母さん象や子象が展示されています。微笑ましく迎えてくれるこの親子象は、2008年夏にインド政府より派遣されて来日した、人間国宝のハリボテのアーティストによって制作されたものです。展示会場では、ミティラー画やワルリー画の他、ニルマニ・デーヴィーやララ・パンディットによるテラコッタ作品に加え、2008年に来日したタミルナードゥ州の二人の陶工によるテラコッタ作品(3メートル近い馬三頭他)と多様なインドのフォークアートが紹介されています。また、2008年に来日したミティラー画の描き手による新作も初公開。今年80歳を迎えたカルプーリー・デーヴィーが三ヶ月かけて描きあげた作品「クリシュナとラーダー」は、これまで以上に彼女が持つミティラー画の魂を感じさせる圧巻の一作品となっています。ボーワ・デーヴィーによる「月に引かれる汽車」「クリシュナと牛」も同時公開。なお、この度の展覧会に合わせて来日したワルリー画の描き手、サダシヴ・ジブヤ・マーシェとシャンタラーム・ゴルカナによる公開制作を毎週木曜日と金曜日に行う予定です。来日12回目となる二人の新作がどのように出来上がっていくのかを見ていくのが楽しみです。

会場風景1
会場風景2
会場風景3
会場風景4
会場風景5
会場風景6
会場風景7
会場風景8




会期中の催し

   

ミティラー美術館館長 長谷川時夫 講演会
 日 時  1月24日(土) PM2:00〜3:30
 会 場  知足美術館

戦後、ネルー首相がインディラという愛娘の名をつけた子象を日本の子どもたちに贈り、荒廃した日本に夢をもたらしてくれたと言われている。大英帝国の植民地支配が200年続いた後に独立したインドは、明治に開国し西欧化の道に歩んだ日本とは近代化の道のりも異なっています。明治初期、安定した綿花の輸入を求めた渋澤栄一や大隈重信にインドの財閥タタは協力しました。現在タタ・グループを率いるラタン・タタ氏はジャガーのブランドの買収、世界で最も安価な車の販売を目指すなど世界で注目されています。仏教を通した共通的な要素、親日的なインドは日本にとってまだ遠い国であることも事実です。
日印文化交流の第一人者として、インド大使館と日本での文化交流を全国隅々まで進めている長谷川館長が、日印交流の歴史、未来への展望、インド人の心のあり方や、食文化の考え、またその文化の基層とされるフォーク・アートや少数民族、先住民文化、未来へ向けたコスモロジーの芸術など多岐にわたって、ミティラー美術館開設以来26年の歩みからエピソードを交えてお話しします。

※講演会にご参加ご希望の方は、知足美術館に電話でお申し込み下さい。
 尚、ご希望多数の場合は先着順となります。ご了承下さい。
 (知足美術館:025-281-2001)


ライブ 〜長谷川時夫の音楽世界〜
 うた・ルバーブ 長谷川時夫 / ヴァイオリン 金子ユキ
 日 時  2月7日(土) PM2:00〜3:30
 会 場  知足美術館

前衛音楽家として音楽グループ「タージ・マハル旅行団」の仲間と、70年代に日本やヨーロッパで公演。譜面のない即興音楽。その後、十日町の森で暮らす。「ヨーロッパ公演で宇宙観を深めていった私は、地球上で最も美しい月と暮らすために、雪の森に入った」と理由を語る。
団塊世代のミュージシャンの活躍が注目されている今日、スウェーデンの公演で録音されたCDがディスク・ユニオンで制作・販売。これをきっかけに30年振りに、中断していた音楽活動を再開する。12月7日に東京・新宿のUPLINK FACTORYでライブ。
今回のライブでは、「世界に今までないものを創る」という芸術活動の中で創られた往年の作品、「影を引っ張る」「石」「源氏物語り」また、県出身の小川亮作の名訳イランの詩人オマル・ハイヤーム著「ルバイヤート」も謡う。日本やアジア文化の基層となっている自然・宇宙とのコミュニケーションとしての音作りを今も模索し続ける。

※ライブにご参加ご希望の方は、知足美術館に電話でお申し込み下さい。
 尚、ご希望多数の場合は先着順となります。ご了承下さい。
 (知足美術館:025-281-2001)


インド人作家の公開制作
 2名のインド・ワルリー画の作家による公開制作
 日 時 毎週木・金曜日 午前11時〜午後4時
 会 場 知足美術館
※十日町市の降雪の都合でお休みする場合もあります。
 来館直前に電話で知足美術館にお問い合わせください。


ワークショップ〜会場で制作した作家の作品を即売します〜
 日 時 1月16日(金) 午後2時〜4時
 会 場 知足美術館
インド・ワルリー画に挑戦してみませんか。素朴な素材を使って描くワルリー画の作家を指導者としてワークショップを開催します。
尚、当日会場で完成したワルリー画作家の作品を即売いたします。



展示作品


■ミティラー画
ミティラー画は、インドの東北部に位置するミティラー地方で母から娘へと3000年にわたって伝承されてきた壁画である。筆には竹の棒を使い、黒色はランプの煤、赤は木の実、茶色は赤土、黄色はうこん、緑は草など、身近にある自然の画材で民家の土壁などに描かれる。気が遠くなるほど複雑で細かな線描画を、女性たちは家族の幸せや、豊穰などを祈って、太陽や月という自然神やヒンドゥー教の神々の神話を、時を忘れて表現していく。
1967〜68年のビハール州の飢饉に端を発した、女性の自立のための美術運動によって、伝統に基づいた新たな美術や造形が世に送り出された。伝統的な壁画が、紙の上に描かれ多くの人々の目に触れることにより、芸術として評価され、さらに新たに創造された作品が次々と生まれ、世界的評価を得るに至った。

■■ミティラー画の魅力
構図と色彩に特徴のあるミティラー民俗画は、気負いがなくのびやかで、屈託がない。モダン・アートを思わせる鮮やかさと大胆の中にも、繊細な情感を漂わせる魅力は『女から女への伝承』を思わせる。
彼女たちの絵画は、年々新たな創造が加えられ、生きている民俗画となっている。豊かな伝統と儀礼に基づいて描かれる絵画は、「自然・宇宙との深いコミュニケーションを持つ文化」であり、祈りのコスモロジーともいうべき世界を持っている。
高度な技術や知識を追い求めてきたテクノロジーの物質文明社会において、捨て去られてきた、豊かな精神性がこの絵画の魅力となっている。世界的にも評価を受けつつあるこの絵画は、日本のミティラー美術館の国際文化活動とともに発展を続けている。

■ワルリー画
インド西部のマハーラシュトラ州ターネー県に居住する先住民族ワルリー(インドに住む500に及ぶ部族のひとつ)によって描かれる壁画である。
ワルリー族は農耕で生計をたてているが、季節的に漁労や狩猟に携わる人々もいる。森羅万象に精霊が宿ると考え、万物を育む女神を拝む。素朴な生活と精神によって描かれるワルリー画の世界は、アルタミラの洞窟絵画を彷彿とさせる独特の様式を持っている。
米をすりつぶし、水を混ぜて発酵させただけの真っ白な絵の具と竹を削ったペンを用いて、赤土を塗った壁に、繊細でリズミカルな線描と三角形や矩形、円などの組み合わせによって、展開される自然との畏敬にみちた交感の世界は、写実によらないモダン・アートとの親縁性を強く感じさせる。
1972年にこの独特の表現を世に広め民俗画として育てようというインド政府の勧めで紙に描かれるようになり、70年代後半から海外でも知られ、注目されるようになった。

■テラコッタ(素焼きの塑像)
インドでは5千年以上にわたるテラコッタの伝統がある。母なる大地は崇拝され、土の塊は陶工によって生命を与えられる、その伝統は現代も生きている。
ビハール州の陶工ララ・パンディットによる作品やマニプル州インパールの女性陶工ニルマニ・デーヴィーによる作品の他、神社の奉納神像や馬像などの制作を専門とし、特に大型馬像の制作には確かな技術を継承しているタミルナードゥ州アヴァダラ・コイルの陶工メヤヴェラル・レンガサミー、ラミハ・タンガイアによる作品群などがこの度の展覧会で公開されている。

■張りぼてのアート(張りぼての象)
シャムスル・ハク氏と息子のモ・ハルーンは、インド政府ICCR (インド文化交流評議会)よりナマステ・インディア2008のために日本に派遣され、ミティラー美術館(新潟県十日町市)で、3頭の親子象を制作した。シャムスル・ハクは、代々続く張りぼて職人の家系で、子供のころから父親や父の兄弟、祖父に習い、張りぼての像を制作してきた。20年前に日本で行われた1988年の「インド祭・上野メラー」において、2頭の象と2頭の駱駝を制作した。シャムスル・ハクは、ステート・アワード賞、ナショナルアワード(国家栄誉賞)を受賞している。




チラシ








お問い合わせ


展覧会についての問い合わせは下記まで

ミティラー美術館
新潟県十日町市大池
TEL:025-752-2396 / FAX:025-752-6076
Mail:info@mithila-museum.com

知足美術館
新潟市中央区新光町10番地2 技術センタービル別棟2F
      TEL:025-281-2001 / FAX:025-281-2711
Mail:info@chisoku.org



主催等

共催
知足美術館/ミティラー美術館
後援
インド大使館、インド政府観光局、(財)日印協会、新潟インド文化交流会



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