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【 ↓2001年/パプアニューギニア民族舞踊&アボリジニー音楽舞踊公演の記録↓】 |
パプアニューギニア民族舞踊 & オーストラア&アボリジニ音楽公演 |
「アジア源流文化を探る」として、アジアより5、6万年前にニューギニアおよびオーストラリア(その年代は陸続きでした)に渡った我々と祖先を同じくするモンゴロイドの人々によって築かれたアジアの源流文化が未だに残っているとも言える民族舞踊および音楽を紹介するものです |
1.パプアニューギニア民族舞踊団 2.公演内容 *シンシン *割目太鼓(ガラムト:スリットドラム) *水太鼓 *手持ち太鼓 *口琴 *儀礼用竹笛 *歌 ■セピック河中上流域に住むクウォマ族 3.アボリジニ *ディジュリドゥ *歌 *踊り |
パプアニューギニア民族舞踊団
ニューギニア島の東部を占めるパプアニューギニアは、800ともいわれる様々な言語を持つ多くの民族が暮らしています。そうした中でもセピック河流域の文化は、その独自な民族造形と豊かな伝統文化によって注目されています。
今回ご紹介するセピック川中上流域に住むクウォマ族の文化は、高度な科学物質文明を発達させ、細分、専門、効率化を進めてきた現代社会とは別な文化ともいえるほど大きな隔たりがあり、それだけに魅力があります。
音楽や踊り、歌という言葉を持たない彼らの民族言語は『シンシン』と呼ばれ、儀礼や歓迎、歌や踊り、様々な意味あいを含む言葉です。
彼らが踊る時には奇声を発し、歌い、あるいは歌う時には自然に身体が動き、踊ります。歌い手と踊り手が区分され、あるいは専門の歌い手がいて、そのCDを消費するための人がいるという経済社会ではありません。生活とともに歌や踊り、彫刻、絵画、織りなど民族造形、芸術があるのです。トリプラの民族はそれぞれ独自の儀礼、踊りや歌を有し、その豊かな民族芸能は以前より評判になっていましたが、日本では今回初めて公開されます。
招聘される舞踊団はいくつかの民族の混成になりますが、トリプラに住む民族の代表的な踊りを紹介します。なお公演の演目はこれとは異なる場合もありますので、ご了解願います。
公演内容
○シンシン
ヤムイモ儀礼の時に精霊堂(ハウスタンバラン)の前庭や中庭でヤムイモの霊となった舞踊用被り面をつけた踊り手の周りに男女がそれぞれ槍、武器、袋、ホッスなどを持ち、顔、身体を白・赤・黄・赤茶などの原色を塗り、踊って登場。ヤムイモの精霊を歓迎し、荒ぶれを治め、収穫を喜ぶ。脇では低い重低音や中高音のガラムトがリズムを作る。
○水太鼓
男子通過儀礼の時に使用される楽器の一つ。水を張った地面の窪みに打ちつけて演奏する。その音はワニの精霊の声とみなされる。
○儀礼用竹笛
竹製の横笛を対で演奏し、男と女の祖先を表し、通過儀礼では常にデュエットで演奏される。
○ガラムト
日常的に通信用にも用いられる大型の太鼓。堅い木のガラムトから作られる。昼は5、6キロ、夜は10キロ近くまで音が聞こえると言われている。どんなことでも伝えられると言われている。電話番号のようにそれぞれの氏族(氏はそれぞれ魚とか神話上の魚カシュワリとか決っていて、その叩き方も決まっている。)の叩き方が異なる。
※ヤムイモ儀礼:現地では2日晩にわたって踊りと音楽が絶えることなく続けられると
いう。
■セピック河中上流域に住むクウォマ族
広大な太平洋に広がる島々は、「ポリネシア」「ミクロネシア」「メラネシア」に区分され、総称として「オセアニア」と呼ばれています。アフリカに誕生した人類は北へ、そして東へと移動し、やがてアジアから約5?6万年前に海を渡ってニューギニアへと到達しました。そして、その後の航海技術の発達は、人々を更に遠く散在する島々へと誘い、多様な環境に適応しながら独自の文化を育んできました。
セピック河中上流域に住むクウォマ族は、ヤムイモの文化を持つことで知られています。彼らの父としての祖霊神ヤナ(YANA)、ミンジャ(MINJA)、母としての祖霊神ノグイ(NOGWI)は特に重要とされ、特別な神像は普段人に見せることなく隠され、儀礼の時に長老が精霊堂に持ち寄ります。その像はヤムイモのような柔らかな目や曲線が造形に使われ、パプアニューギニアの造形の中でも柔らかで穏やかさを持つ特徴があります。ヤムイモは日本の自然薯と似ており、そのヤムイモの先端の柔らかな白いイモの部分を少しでも欠けると、どんなに大きなイモを掘っても価値がないと考えます。この考え方は、日本の各地で掘られる自然薯に対しても同じ様な考え方があり、類似しています。狩猟に出かける前に、精霊堂に集まってきた祖霊たちに大きな収穫と安全を祈ってジャングルに向かいますが、彼らの使う「仕事」や「労働」に近い言葉に「遊び」も含まれています。つまり遊びながらする労働が狩猟なのです。
オーストラリアの先住民アボリジニは、200年ほど前までオーストラリア全土に暮らしていました。現在は人口で約3分の1、200ほどの民族に減少し、その多くは北部の田舎に暮らしています。アボリジニは自然と一体の暮らしで、必要以上の動物を殺したり、野生植物の採取を禁じています。「自然は人間を生かすために辛苦に耐えているのだから、人間は自然に対して慎みを持たなければならない」ということを基本にしています。
アボリジニ
アボリジニにとって踊りは重要な部分を占めています。季節の節目、節目に拝む神々の儀礼、結婚、子供の誕生や葬式などの人生儀礼など、折々にブーメランを叩いてリズムをとり、ディジュリドゥの低音の響きに合わせて歌い、踊ります。
◯ディジュリドゥ
アボリジニが2?3万年前から使用していたといわれる世界最古の管楽器。ユーカリの木で作られています。ディジュリドゥの音は低音で、まるで大地を揺るがすかのような音が特徴です。
ディジュリドゥの音にはヒーリング効果があるといわれ、アボリジニは病気の治療にも使用することもあるといわれます。(ディンカム・オージー倶楽部より)
◯歌
動物を呼ぶための歌。満月に歌う歌。樹木を切る前に歌う歌など。
◯踊り
ツルの踊り、カンガルーの踊りなど動物の動態を模写した様々な踊りと展開。
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