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ゴンド族の神話
絵:ジャンガル・シン

世界に大地がなかったころ、カラスは神様から土を探すように言われた。

飛んでいると辺り一面は水ばかりで疲れてしまい、水面に浮かぶカニの甲羅の上で羽を休めた。
カニはカラスが止まったのに驚いて「どうしたのか」とたずね、カラスは土を探していると事情を話す。

カニは「それなら僕も協力しよう」と言うので、カラスは、土の持ち主のミミズのいる所までカニを運んだ。
カニは水中にもぐり、ミミズに会って土をくれるように頼んだ。
ミミズは「土はやらん」と拒むので、カニは無理矢理に、はさみでミミズから土をしごき出した。
そしてカニは無事に土を手に入れ、水面にいたカラスに土を手渡した。


←絵は、水中から手を出すカニと土を受取るカラス