「2005年1月3日」

長谷川 時夫

 年末に一回目の雪堀りが終わる。今日は正月三日、池は全て白くなり屋根の雪も二回目の雪堀りを待っている。太陽が屋根の雪堀りを始めた。

白い雪の森になり始めた、大池の最初の日はいつものようにまず音が変わる。夜、シルバーと池の周りを足跡のない雪を踏みしめながら歩く。森が息をする。数日後が満月、森の月の明かりがちょうどよく神秘的だ。池に入る水の音がそれぞれ違う。風がなく、池が回りの山を映している。一際高い木々はシンメトリーに同じ長さで池にある。静寂な森。

 翌朝は風が波を作り、池もの氷をといっても、薄いカキ氷のようなものが数箇所に集められ、白い雪の小さな塊がぽつぽつと遠い間隔を置いて、ある。その数日後には池全体に薄い氷のような透明な世界に誰かが投げた雪がいくつか浮かんでいる。鋭い美しさはカラスが飛んできても不思議な森になっている。





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