「2004年8月」

長谷川 時夫

  7月中旬の豪雨は、ミティラー美術館の屋根をドラムの鼓面のように叩きました。おかげで雨漏りと格闘、原因を突き止め、晴れると屋根に上りコーキング。外から見るとコーキングだらけの屋根。それでも展示された絵は無事でした。被害としては山の中腹から引いている水のパイプに空気と土砂が入り、水が止まりましたが、ワルリー族二人のびっくりするほどの活躍で、専門家の手を借り、水も復旧しました。

 8月はじめの満月は非常に明るく、それから数日の月も月焼けをさせるほどの光の力を大池に注ぎました。上弦の月が作る影も不思議な力を見せていました。
 
 セライケラの仮面舞踊団が来られなくなったという連絡が入ったのが7月後半、代役としてゴティプア舞踊団が来日することになりました。オリッシィ舞踊を創り上げた師(グル)といわれる人たちは、皆、少年時代『ゴティプア』というアクロバット的な踊りもする女装による神への奉納の舞踊を修養した人たちです(少年のみ踊る、20才以下でないと踊ることができない厳しい踊り)。14才から16才までの5人の少年たちの踊りと、古典音楽の素晴らしい彼らの師でもある歌い手と音楽家が9月3日から来日して全国を回ることになりました。興味深い舞踊をこの秋は見られそうです。情報が入り次第ホームページでも紹介していきますのでご注目下さい。




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